Bee's Favorite

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韓国ミュージカル「女神さまが見ている」

【Bee's check point】

■Super Juniorのリョウク出演。
■この小品を日本で見られるとは思ってなかった。

(2014年9月)

三軒茶屋にある世田谷パブリックシアターという600席ほどのホールで、
韓国の創作ミュージカル「女神様が見ている」を公演しています。
韓国はなんだかわかりませんがとってもミュージカルが盛んな国で、
欧米の派手なライセンスものもやっていますが、小さな創作ミュージカルもたくさんあるそうです。

これはその創作ミュージカルの一つですが、公募脚本として好評を得て2012年初演、
その後再演では数か月のロングランになり、日本にやってきました。
アイドルスターも出ず、出演者も7人だけという小品です。

朝鮮戦争下、無人島に流れ着いてしまった北と南の兵士が、
対立しながらも生き延びるためにお互いを詮索し合いながら協力し理解していく過程は、
ユーモアも交えながら描かれていきます。
北と南の兵士の交流は映画「JSA」などでも描かれていますが、
日本軍が捕虜になる話と違って、彼らは言葉も通じているので、
なんだか理解しがたいところもあるんですけど。
最後はどちらの援軍が来ても、どちらかが殺されてしまうという状況になり、
個々の選択にちょっとハラハラさせられます。

韓国って派手な作品ではないけど佳作っていうのを映画でも時々見かけます。
だいたいあれもこれもてんこ盛りで長い話が多い。
日本人の感覚なのかもしれませんが、最後を見る側の判断にゆだねるくらいの余裕がある方が好きなんですが、
だいたい最後までとことん語りつくす話が多くて。
これはちょっとほろっとする話ですが、ホッとする余韻を残す作品でした。