かかりつけの病院で診察後、近くの薬局の待合にて。
80代くらい?のおばあちゃんに、薬剤師さんが健康状態や既往歴、
今使っている薬の状況などを細かく尋ねていました。
おばあちゃん、べつにボケてはなさそう。
体の状態も、今日薬をもらいに来た事情も、きちんと説明してました。
最後になって、薬剤師さんが、
「このお薬はジェネリックっていうのがあるんですけど」
といいましたが、おばあちゃんにはジェネリックの意味がわからないらしい。
「それはなんですか?」と聞き返し、薬剤師さんはちょっとなんて説明したらいいか詰まったようでした。
「先生が出したお薬と同じ成分なんですけど、もう少し安いお薬があるんですよ」
「あら、そうなんですか」とおばあちゃん。
「でもねえ、薬の名前が変わっちゃうんですよね~」と申し訳なさそうに言う薬剤師さん。
おばあちゃんはおそらく、いくつかの薬を常用してるんでしょう。
自分の飲むべき薬はちゃんと把握しているはず。
でもその薬の名前が全部変わっちゃうというのは、すごいリスクなんじゃないでしょうか。
薬剤師さんもその辺を察して、無理にジェネリックを進めることはしませんでしたし、
おばあちゃんも、「それはちょっとねえ。わからなくなっちゃうから、前と同じでいいです」と言うことになりました。
後ろできいていた私もちょっとほっとしました。
薬剤師さんとして、ジェネリックがあるよという説明をするのは当然なんでしょうが、
こういう元気な高齢者って、たいてい血圧の薬とか関節痛の薬とか、
似たような薬を使っているのではないかと思います。
高齢者の医療費が高くなっているのは問題になっていますが、
じゃあ、ジェネリックを使ってもらえばいいのではというのは、
使う側のニーズに即していない。
病院で寝たきりとか、自分で飲む薬を管理できない人には、
ジェネリックを選択するという自由もないので、
高い薬がどんどん使われています。
商標の問題とかもあるでしょうから、
ジェネリックに元の薬と同じ名前をつけることは難しいんでしょうけど、
普及させたいのならどうにかならないのかなあと思います。
私が薬局でもらったのは「ロキソプロフェン錠」と「レパミピド錠」。
医者が出した処方箋は、痛み止めの「ロキソニン」と胃薬の「ムコスタ」でした。
私はジェネリックがあればそちらを出してもらっていますが、
「ロキソプロフェン」と「ロキソニン」はなんとなく同じ薬と思えても、
「ムコスタ」と「レパミピド」は、後になったら同じ薬とは思えないかも。
もちろんそのために薬剤師さんは、薬の説明書をつけてくれるんですが、
これがまた細かい字で書いてありまして。
年を取っても薬の管理くらいできるようであればいいのですけれど、
どうなるかはわからないので、
病気をしないこと、薬が頼りにならないことが一番ですね。